広告とは、広告主の人生を紙にしたものである。
広告とは、その商品やサービスにどれぐらい情熱があるのか、
そのことを語るべき場所である。

究極して言えば「広告=愛」なのだ。

広告について、ある人は

それはお客を上手に誘導して、商品を買わせる手法だとか、
価値の低いものを文章や写真を使ってあたかも、
高い価値があるかのように見せる手法と、
言う人もいるが、それは大きな間違いだと私は思う。

21世紀の顧客は、そうした売り手の小賢しい目論見など
簡単に見破ってしまう。

ほんの少しでもそのような思考で広告を作ってしまうと、
「売れない商品」に、なってしまう。

お客は賢い。

よしんば仮に、そんな広告が当たったとしたら、
それは何かの間違いと考えるべきだ。

たまたま何かが掛け違えて、うっかり売れてしまったということ。
後で、ものすごいクレームの嵐が来たり、返品の山となったり、
傷ついたお客は、2度とその会社の商品は買わないと固く決意するという、

そういう結果に結びつく。

長い目で見ると、必ず悪い方向へ行く。

「騙された。写真とぜんぜん違う商品が来た」
「説明とは全く違う、こんなの全然使えない」
と、思われてしまったら万事休す。
お客は2度と、あなたの前には現れない。

それは「信用」を失ってしまったから。

これからの商人にとって「信用」を失うことほど怖いことはない。
「詐欺師」と思われてしまったらおしまいなのである。

商売人は、よいお客とよい関係を築き、長く付き合う方が絶対にいい。

お金より大切なのが「信用」。
「信用」こそが尊い。
目先のお金に血道を上げてはいけない。
「お金」を失うより「信用」を失うことを恐れるべきなのだ。

「お金」で信用は買えないが、
実は「信用」はお金に交換できるのだが、多くの商人はそのことを認識していない。

なので平気で信用を損なうビジネスをやっている。
例えば、お金はお客から「奪う」ものだと平気で言う人がいたが、
私はちょっと信じられない。

お金は奪ってはいけない。
信用と交換し、その信用を裏切ってはいけないのだ。

信用の残高を増やす。

広告も、このように考えて作らなければならない。
信用の残高が多いと、お客から信頼され、商品やサービスを
喜んで買っていただける。

信用残高が少ないと、警戒されて、なかなか買ってもらえない。
そういうことなんです。

かつて「秒速で稼ぐ」とか言っていた人がいましたが、
稼ぐところを見せて「信用」を積み上げて、
多くの商品を売りましたが、

彼の商品を買って「秒速で稼げた人」はほとんど居なくて、
信用残高が一気に無くなってしまい、詐欺師と言われるようになりました。
今、どうしているかわかんないですが、
悲しい出来事でした。

では、どのようにすれば「信用残高」を蓄積出来るのかですが、
それは「価値を与える」ということに尽きます。

私たちは広告を作る=コピーライターという仕事をしていますが、
広告=価値がある。と、言うところを目指しています。
価値のある広告を作る。

これは先に「与える」ということです。
「奪う」ではなく「与える」です。

お客様からお金を奪うために広告を書くのではなく、
先にお客様に価値を与えて、そして、その対価として
「お金」をいただくわけです。

価値を受け取ったお客様は、必ず対価を用意してくれます。
それが広告です。